【鍼灸治療で痛み軽減】梅雨の関節痛がつらい人におすすめの治療法
- コラム

✓雨の日に関節が痛む
✓梅雨時は関節痛がつらい
この記事はこのような方に向けて書いています。
こんにちは。
南風鍼灸院 院長の岩永です。
今年は6月にもかかわらず連日の猛暑で体調を崩している方もいるかもしれませんが、ようやく梅雨入りの発表があり、暑さは少し落ち着きそうですね。
しかし、雨の日が続くと、蒸し暑さとともに「関節痛がつらい」と悩む方が増える傾向があります。
この関節の痛みは、低気圧の影響により引き起こされると考えられており、日常生活の満足度を下げる要因になります。
そんな関節痛を緩和するために、いま注目されているのが「東洋医学の鍼灸治療」です。
本記事では、
- 梅雨に関節が痛む原因
- 関節痛に効果のある鍼灸治療
- 具体的な施術方法
- 東洋医学の観点におけるセルフケア
について解説していきます。
「梅雨時の関節痛を解消したい」とお悩みの方は、ぜひ最後まで読んでください。
【筆者プロフィール】
院長 岩永 将弥 取得免許:国家資格 はり師免許 / きゅう師免許
役職:福岡県 鍼灸マッサージ師会理事 等
5年間、高知県で鍼灸師として修行。2013年3月 福岡市で南風(まぜ)鍼灸院を開院。
開院より11年、毎月 200名の方に施術頂ける鍼灸院になりました!
「来た時よりも笑顔に」をテーマに、来院された方が心身ともに元気になって頂きたいとの強い思いで施術しています。
目次
雨の日に関節が痛む原因
雨の日に関節が痛む主な原因には、「低気圧による気圧変化」や「自律神経の乱れ」が関係しています。
低気圧による影響
低気圧になると、外部の気圧が低下して、体内と体外の圧力バランスが崩れます。
具体的には、低気圧により人体の外圧が低下するため、関節内の圧力が外側に加わり膨張する傾向になります。
その結果、関節の膨張が関節周囲の神経や血管を圧迫することにより、痛みを生じさせます。
また、低気圧に伴う湿度の上昇により、関節周囲の組織が水分を吸収して膨張するため、さらなる圧迫感と痛みを引き起こします。
自律神経の乱れ
気圧変化や高温多湿の環境は、自律神経のバランスを乱す原因となります。
自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスによって調整され、身体機能を一定に保つために重要な役割があります。
低気圧が近づくと、この自律神経のバランスが崩れて、「血行不良」や「睡眠障害」など様々な疾患を引き起こします。
血行不良は、「筋肉の硬直」や「細胞に酸素や栄養が行き渡らなくなる」ため、関節痛を悪化させる要因です。
また、睡眠不足は関節痛の回復作用を遅らせて、症状を悪化させる可能性が高まります。
これらの原因が複合的に影響することで、梅雨の時期には関節痛が悪化しやすくなります。
「関節痛がつらい」という方は、専門の医療機関で診察を受けるのがおすすめです。
しかし、関節痛を緩和するために、痛み止めの服用や温湿布などを使用しても症状があまり緩和されないとお悩みの方も多いと思います。
そんな方から、いま注目を集めている治療法が「鍼灸治療」です。
次に、関節痛に効果のある鍼灸治療について、詳しく解説していきます。
関節痛に効果のある鍼灸治療
鍼灸治療は、鍼と灸を用いて経絡(けいらく)と呼ばれる体内の「気の流れ」を整えることで、自然治癒力を向上させ、様々な疾患を治療する東洋医学のひとつです。
鍼灸治療の主な効果には、以下が挙げられます。
- 血行促進
- 筋肉緊張の緩和
- 痛み・炎症の緩和
- 自立神経のバランス調整
- リラクゼーション効果 など
これらの効果によって、関節痛の症状を和らげて、治療していきます。
【散鍼】痛みやダウンタイムが少ない特殊な治療法
当院では、一般的な鍼治療と異なり、散鍼(さんしん)と呼ばれる特殊な手技を採用しており、痛みやダウンタイムが少ないのが特徴です。
そのため、鍼治療が初めての方も安心して施術を受けていただけます。
散鍼は、私が高知県の師匠の下で5年間の修業を経て体得した技術で、日本全国でも施術を受けられる鍼灸院は限られています。
施術の際は、片手に鍼を持ち、もう片方の手でマッサージのような手技を施すので、鍼を刺されている感覚はほとんどありません。
次に、具体的な施術の流れについて解説します。
具体的な施術方法
当院では、お客様の症状に合わせて、以下のような流れで施術を行います。
施術の流れ
- 問診・脈診・触診:お客様の症状や身体の状態を把握します
- 施術内容の確定:お客様の症状や状態に基づいて、最適な施術内容を決定します
- 鍼灸施術::確定した施術内容に基づいて、鍼や灸を用いて治療を行います
鍼灸の施術では、身体の経絡(気の流れ)を整えながら、関節痛に効果のあるツボを刺激していきます。
関節痛に効果が期待できる代表的なツボ
- 足三里(あしさんり)
位置:ひざの外側、ひざのお皿の下から指4本分下の部位
効果:足の筋肉や関節の痛み、炎症の軽減、疲労回復
- 陽陵泉(ようりょうせん)
位置:ひざの外側、骨の突起の下のくぼみの部位
効果:筋肉の緊張緩和、関節の柔軟性向上、足首や膝の痛みの軽減
- 委中(いちゅう)
位置:脚の裏側、ひざの裏のくぼみの部位
効果:腰痛や脚の痛みの軽減、筋肉の緊張緩和、血行促進
- 合谷(ごうこく)
位置:手の甲、親指と人差し指の間の骨が交わる部分の少し上のくぼみの部位
効果:頭痛、肩こり、ストレスの緩和、全身の血行促進
- 曲池(きょくち)
位置:肘の外側、肘を曲げた時にできるしわの端に位置するくぼみの部位
効果:肘の痛み、腕の関節の痛みの軽減、全身の炎症の緩和
これらのツボを中心に、お客様の状況に合わせて施術することにより、関節痛の緩和が期待されます。
東洋医学の観点におけるセルフケア
東洋医学の観点における日常のセルフケアを取り入れることで、関節痛を和らげる方法について解説します。
おすすめのセルフケア
- ツボ押しマッサージ
当院で施術しているツボは、軽く押しながら円を描くようにマッサージすることで効果が期待できます※効果には個人差があります。
- 関節を温める
温熱療法は、患部を温めることにより、血行促進や筋肉の緊張緩和に効果が期待できます。
○ 温湿布:温かくなる湿布を利用する
○ 湯たんぽ:湯たんぽをタオルで包み、患部に当てる
○ サポーター:関節を冷やしすぎず、サポートする役割がある
○ 入浴:38~40℃程度の湯船に20分程度入浴する
関節を冷やすと周囲の筋肉や腱が硬直したり、血行不良を引き起こしたりするため、痛みのある関節を温めることはとても重要です。
- ぬるめのお湯に入浴する
温熱療法でも触れましたが、ぬるめのお湯(約38~40℃)に20分ほど浸かることで血行を促進し、筋肉の緊張を緩和する効果が期待できます。
さらに入浴には、自律神経のバランス調整やリラクゼーション効果も期待できるため、健康を保つために重要と考えられています。
- 適度な運動をする
適度な運動は、関節痛の予防と緩和に効果的があります。
無理のない範囲で以下の運動を取り入れることで、関節の可動域を広げ、筋力を維持することも大切です。
○ ストレッチ:関節周辺の筋肉を軽くストレッチすることで柔軟性を高めます
○ ウォーキング:日常的なウォーキングは関節を柔らかくして健康を維持するために効果的です
○ 太極拳やヨガ:太極拳やヨガは、体のバランスを整え、関節の動きを滑らかにする効果が期待できます
ただし、関節を痛めているときに負荷をかけすぎると、症状が悪化する可能性があるため、過度な運動は避けてください。
- 食習慣の改善
東洋医学の観点から、食習慣の改善は関節痛を緩和するために欠かせない要素のひとつです。
以下の食材を積極的に取り入れることで、体内の炎症を抑え、関節の痛みを和らげる効果が期待できます。
○ おすすめの食材:ショウガ、ネギ、山椒、生ネギ、ヨモギなど
鍼灸治療に加えて、これらのセルフケアを日常に取り入れることで、関節痛の症状を緩和していただければ幸いです ※効果には個人差があります。
まとめ:梅雨時の関節痛を鍼灸治療で解消しよう
梅雨の季節になると、関節痛に悩まされる方が多くなります。
低気圧や高湿度の影響で、「関節周辺の圧力変化」や「自律神経の乱れ」により、関節の痛みを悪化させてしまうことがあります。
そんな「つらい関節痛を緩和する鍼灸治療」に注目が集まっています。
当院では、痛みやダウンタイムがほとんどない「散鍼」と呼ばれる特殊な手技を採用しており、鍼治療が初めての方にも安心して施術を受けていただけます。
「来た時よりも元気になったよ」とお客様に感じていただけるよう、誠心誠意の対応を心がけております。
「関節痛がつらい」と悩まれているなら、お気軽にぜひ当院にご相談ください。
南風鍼灸院 院長 岩永将弥