【熱中症対策】暑さに負けない体づくりに鍼灸治療が効果的!
- コラム
- 熱中症になりそう
- 暑くて体調を崩しがち
- 熱中症アラートが発令されているけど対策は?
このコラムはこのような悩みのある方に向けて書いています。
こんにちは。
南風鍼灸院 院長の岩永です。
「10年に1度の高温情報」
「観測史上最高気温」
「熱中症警戒アラート 〇日連続」 など
今年は、暑さに対する注意喚起を連日のように目にします。
冷房なしで室内にいるだけでも熱中症になる危険性が高く、暑さに身体が慣れていない方はさらにリスクが高まります。
そんな熱中症対策として、「鍼灸治療」で暑さに負けない体づくりができることをご存知ですか?
本コラムでは、以下について詳しく解説していきます。
- 熱中症の症状
- 熱中症の原因と対策
- 熱中症対策としての鍼灸治療
- 具体的な施術内容
「暑さに負けず、元気に過ごしたい」という方は、ぜひ最後まで読んでください。
【筆者プロフィール】
院長 岩永 将弥 取得免許:国家資格 はり師免許 / きゅう師免許
役職:福岡県 鍼灸マッサージ師会理事 等
5年間、高知県で鍼灸師として修行。2013年3月 福岡市で南風(まぜ)鍼灸院を開院。
開院より11年、毎月 200名の方に施術頂ける鍼灸院になりました!
「来た時よりも笑顔に」をテーマに、来院された方が心身ともに元気になって頂きたいとの強い思いで施術しています。
目次
熱中症の症状と原因
熱中症は、身体が過剰な熱にさらされ続けることにより、体温調整機能が正常に働かなくなり、最悪の場合は死に至ります。
熱中症の症状は軽度から重度まで様々ありますが、代表的な症状を紹介します。
熱中症の症状
- 軽度の症状
めまい、立ちくらみ、筋肉のけいれん、大量の発汗 など - 中度の症状
頭痛、吐き気、嘔吐、体温の上昇、皮膚の異常(熱感、赤み) など - 重度の症状
意識障害、けいれん発作、失神、体温の非常な上昇(40度以上) など
これらの症状を感じた場合は、速やかに身体を冷やして、必要に応じて救急車や医療機関での診察が必要です。
中度から重度の症状になると、命の危険を伴うため、油断できないのが熱中症です。
熱中症は、主に以下のような原因によって引き起こされます。
熱中症の原因
- 高温多湿の環境
夏場の高温多湿な環境で、体温調節がうまく機能せずに体温が上昇し熱中症のリスクが最も高くなります - 脱水状態
十分な水分補給が行われず、体内の水分と塩分のバランスが崩れると、体温調節が困難になり、熱中症になる可能性が高まります - 体調不良
睡眠不足や体調不良、過度な疲労は、熱中症リスクを高めます
これらの原因によって、体温調節機能がうまく働かなくなり、熱中症になります。
そんな熱中症になりにくい身体を作るために、鍼灸治療が注目を集めるようになりました。
次に、「暑さに強い体づくりができる鍼灸治療」について解説します。
暑さに負けない体づくりに鍼灸治療が効果的!
鍼灸治療とは、東洋医学の一つで、鍼と灸を用いて、体内の気の流れ)(経絡:けいらく)を整える治療法です。
鍼灸の施術により、自然治癒力を高めて、体内のバランスを整えることで、「暑さに負けない体を作る」効果が期待できます。
鍼灸治療の主な効果
- 血行促進
血液の流れを改善することにより、体内の熱の分散が促進され、体温調節がしやすくなります。 - 自律神経の調整
自律神経のバランスを整える効果があり、発汗や血流の調整がスムーズになることで、暑さに強い体を作ります。 - 免疫力の向上
自然治癒力を高め、免疫力を向上させることで、熱中症の予防にもつながります。
これらの効果によって、暑さに強い体づくりを目指していきます。
具体的な施術内容
鍼灸治療の具体的な施術内容は以下の流れで行います。
施術の流れ
- 問診・脈診・触診により、症状や気の流れを把握していきます
- 個々の状態に合わせて、最適な施術プランを決定します
- 決定した施術プランを基に、鍼灸施術を行います
当院では、一般的な鍼治療と異なり、「散鍼(さんしん)」と呼ばれる特殊な手技を採用しています。
散鍼は、「痛み」や「ダウンタイム」がほとんどなく、鍼治療が初めてという方にも安心して施術を受けて頂けます。
この散鍼の手技は、私が高知県の師匠下で、5年間の修業を経て体得した技で、日本全国でも施術できる鍼灸院は限られています。
施術の様子
暑さ対策に効果的なツボ
暑さ対策に効果的なツボを以下にまとめました。
- 百会(ひゃくえ)
位置:頭のてっぺん、両耳を結んだ線の延長線上と頭の中央を縦に通る線が交わる部分
効果:気の巡りを良くし、熱によるのぼせやめまいを改善します。頭部の血行を促進し、リラックス効果があります
- 合谷(ごうこく)
位置:手の甲、親指と人差し指の骨が交わる部分の少し上のくぼみ
効果:自律神経のバランスを整え、体温調節を助けます。ストレスを軽減し、頭痛や肩こりの緩和、全身の血行促進に効果的です
- 内関(ないかん)
位置:手首の内側、手のひら側で、手首のしわから指3本分離れた部分
効果:気持ちを落ち着け、吐き気やめまいの軽減に役立ちます。熱中症による胃の不調や動悸にも効果的です
- 曲池(きょくち)
位置:肘を曲げたときにできる外側のしわの終わり部分
効果:体の熱を取り除き、熱中症の予防に役立ちます。また、体のバランスを整え、気を落ち着ける効果があります
- 湧泉(ゆうせん)
位置:足の裏、足の指を曲げたときにできる最も深いくぼみ
効果:体のエネルギーを補充し、全身の疲労回復に効果があります。足の冷えやむくみを改善し、全身の血行を促進します
これらのツボを中心に、身体全体の気の流れを整えることで、暑さに強い身体に導いていきます。
ただし、今年の夏はとてつもなく暑い日が続いているため、鍼灸治療以外にも熱中症対策を徹底することは非常に大切です。
次に、自宅でできる熱中症対策について、解説していきます。
東洋医学から見た熱中症対策
東洋医学における熱中症は、「暑邪(しょじゃ)」と呼ばれる外部の熱が体内に侵入し、身体全体のバランスを崩すことから起こると考えられてます。
特に、気(エネルギー)、血(血液・栄養)、水(水分・液体)が不足すると、熱中症にかかりやすくなるため、これらの要素をバランスよく補うことが重要です。
日常生活に取り入れやすい具体的な対策を紹介します。
■ 気・血・水のバランスを整える
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- 気を補う:深呼吸やストレッチ、温かい飲み物で気の流れとエネルギーを整えます
- 血を補う:鉄分やビタミンを含む食品を摂り、軽い運動で血行を良くします
- 水を補う:こまめな水分補給と湿度の管理で体内の水分を保ちます
■ 体を冷やし、気を補う
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- 清熱の食事:スイカやきゅうり、ゴーヤなどの食材で体を冷やします
- 養陰の行動:お昼寝やリラックスタイム、梨や百合根の摂取で体の陰を養います
■ 適切な生活習慣を送る
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- 早寝早起き:規則正しい生活リズムを保ち、涼しい時間に散歩をする
- 涼しい時間帯の運動:朝や夕方に軽い運動をして、気・血の巡りを良くします
- 冷房の使い方:温度設定を適切にし、直風を避けて換気を心がけます
これらの対策を通して、気・血・水のバランスを保ち、熱中症や暑さを乗り越える体づくりにつなげられます。
ただし、暑さに強いからだになったとしても、危険な猛暑日が続いていますので、くれぐれも体調にお気を付けください。
夏の暑さを乗り越える体づくりに鍼灸治療!
熱中症は、夏の暑さが厳しくなるほどリスクが高まる深刻な問題です。
しかし、鍼灸治療を取り入れることで、体の調子を整え、「暑さに負けない強い体」を作ることができます。
当院では、痛みやダウンタイムが少ない「散鍼」と呼ばれる手技を採用しており、鍼治療が初めての方でも安心して施術を受けて頂けます。
「来た時よりも元気になったよ」と言っていただけるように誠心誠意の対応を心がけています。
「暑さに負けずに生活の質を高めたい」という方は、お気軽に当院へご相談ください。
南風鍼灸院 院長 岩永将弥