【5月病を乗り越える】東洋医学の鍼灸治療とセルフケアを徹底解説
- コラム
✓連休明けで気持ちが落ち込む
✓仕事や勉強に集中できない
✓もっと休みがほしい
このコラムは、5月病のこのような憂うつ感で悩む人に向けて書いています。
こんにちは。
南風鍼灸院 院長の岩永です。
ゴールデンウィークが終わるころには、4月からの環境変化に適応するために蓄積されたストレスから「5月病」になる人が増加します。
5月病は特定の病気ではありませんが、「気持ちの落ち込み」や「集中力の低下」などの症状がみられて、生活の質を低下させる要因になります。
そんな5月病の憂うつな気持ちを解消するために、「鍼灸治療によるケア」が効果的なことをご存知ですか。
このコラムでは以下内容について、詳しく解説していきます。
- 5月病とは
- 5月病の原因
- 5月病に効果のある鍼灸治療
- 具体的な鍼灸治療の施術内容
- 東洋医学から診る5月病のセルフケア
「5月病を早く乗り越えたい人」「気持ちを切り替えたい人」は、ぜひ最後まで読んでください。
【筆者プロフィール】
院長 岩永 将弥 取得免許:国家資格 はり師免許 / きゅう師免許
役職:福岡県 鍼灸マッサージ師会理事 等
5年間、高知県で鍼灸師として修行。2013年3月 福岡市で南風(まぜ)鍼灸院を開院。
開院より11年、毎月 200名の方に施術頂ける鍼灸院になりました!
「来た時よりも笑顔に」をテーマに、来院された方が心身ともに元気になって頂きたいとの強い思いで施術しています。
目次
5月病とは ?
5月病とは、特定の病気ではなく俗称で、その症状は個人差があります。
一般的な症状の例として、以下が挙げられます。
5月病の主な症状
- 無気力感
何をするにもやる気が起きず、日常的な活動にも興味や意欲が湧かない状態 - 疲労感
明確な原因がないにも関わらず、体が重く、常に疲れているように感じる - 睡眠障害
寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、または寝すぎる - 集中力の低下
仕事や学業の集中が困難で、パフォーマンスが下がる - イライラや不安感
些細なことでイライラしやすくなる、または不安感が増す
これらの症状を少なからず感じているなら、5月病にかかっている可能性があります。
さらに、この症状が長引くと生活の質を低下させるため、多くの日本人を悩ませる要因となっています。
5月病の原因
5月病の主な原因には以下のような点が挙げられます。
- 環境変化への適応
新しい職場や学校での環境で、未知の課題や人間関係、役割の変化に伴う不安やプレッシャーがストレスとなり、精神的な疲労や不安感を引き起こします。 - 期待と現実のギャップ
期待していた職場環境や人間関係と実情が異なる場合、失望感がストレスの原因となります。 - 生活リズムの変化
新生活により、食生活や睡眠時間のバランスが乱れることにより、自律神経のバランスが乱れることにより、心身に不調を感じることがあります。 - 社会的な孤独感
新しい環境では、人間関係が構築できていないため、孤独感による精神的なストレスを感じることがあります。
これらの原因によって、張りつめていた緊張感が5月の連休をきっかけに緩まることで、5月病を誘発するし、症状が顕著にみられるようになります。
5月病は一定期間の休息や環境への慣れから少しずつ解消されますが、その度合いは個人差があります。
そこで最近では、「5月病を早期回復する対処法」として、鍼灸治療が注目されるようになりました。
次に、「5月病に効果的な鍼灸治療」について、解説していきます。
5月病に効果的な鍼灸治療
鍼灸治療とは、東洋医学のひとつで、鍼と灸を用いて体全体の気の流れ(経絡:けいらく)を整えることにより、自然治癒力を向上させる治療法のひとつです。
当院の鍼治療は、散鍼(さんしん)と呼ばれる特殊な手技を採用しており、痛みやダウンタイムが少ないので、初心者の方にも安心して施術を受けて頂けます。
この散鍼の施術は、私が高知県の師匠の下で5年間修業をして体得した手技で、日本全国でも施術できる人は限られています。
具体的な施術の流れ
当院では、具体的に以下の流れで施術を行っていきます。
① 問診・脈診・触診
身体全体の状態を把握して、気の流れる状態を把握します。
② 施術内容の確定
問診・脈診・触診にて把握した情報を基に、施術内容を確定します。
③ 鍼灸の施術
施術内容に基づいて、鍼と灸を用いた施術を行います。
東洋医学の観点から「心身のバランス」と「気の流れ」は密接に関係していると考えられています。
特に、ストレスの蓄積や自律神経のバランスが乱れて気の流れが悪くなり、5月病のような不調を感じると捉えます。
鍼灸治療では、これらの気の流れを整えるために、鍼と灸を用いて経穴(けいけつ)を刺激していきます。
5月病に効果的なツボ(経穴)
百会(ひゃくえ)
部位:頭の頂点に位置します。
効果:精神を安定させストレスを軽減する効果が期待できます。自律神経の調和に寄与し、体全体のリラクゼーションを促進します。
神門(しんもん)
部位:手首の内側、小指側のひだの終わりに位置します。
効果:心の不安や緊張を解消し、心を鎮める効果が期待できます。不眠やイライラの解消を促します。
三陰交(さんいんこう)
部位:足の内側、くるぶしの上 約4cmに位置します。
効果:ホルモンバランスを整え、心身の疲労回復を助ける効果が期待できます。
太衝(たいしょう)
部位:足の甲、親指と人差し指の骨が交わるところから足首側にあるくぼみに位置します。
効果:消化機能を調節し、ストレスによる体調不良の緩和に効果が期待できます。
内関(ないかん)
部位:手首の内側、手首の横シワから下に指三指分の位置にあります。
効果:自律神経を整え、心身のリラクゼーションに効果があります。
これらのツボを中心に施術を行うことにより、5月病による心身の不調を軽減していきます。
当院では、一人ひとりの症状に合わせて施術内容をカスタマイズさせて頂いきますので、不調を感じる方は一度お問い合わせください。
東洋医学から見る5月病のセルフケア
鍼灸治療に加えて、東洋医学の観点から気の流れを整えられるセルフケアについて紹介します。
これらのセルフケアを日常生活に取り入れることにより、5月病の早期回復に役立てるのもおすすめです。
ぬるま湯での入浴による血行促進
5月病の症状緩和には、体の末端から温める入浴が効果的です。
適温(約40度)のお湯に30分程度つかって体を温めることで、自律神経のバランスを整え、気の流れを改善することが期待できます。
適度な運動による気の活性化
適度な運動は、体内の気の流れを良くし、ストレス解消につながります。
特に、太極拳やヨガ、ストレッチなどは体をゆっくり動かすことで気の流れを整えられるためおすすめです。
食生活の見直し
東洋医学では、五臓(心、肝、脾、肺、腎)の健康が全体のバランスに影響を与えるとされています。
5月病においては特に「肝」の働きが重要で、肝は情緒に密接に関連しています。
新鮮な野菜や果物、穀物を積極的に取り入れ、肝の働きをサポートする食材(例:ゴボウ、セロリ、レモン、緑茶 など)を日常的に摂ることが推奨されます。
十分な休息と睡眠
良質な睡眠は心身の回復に必要不可欠です。
東洋医学では、夜間の睡眠を「陰」の時間とし、この時間に体と心が回復すると考えます。
就寝前にはスマホやパソコンの画面を見ることを避け、リラクゼーションを促進する活動(例:読書や瞑想)を取り入れることが有効です。
気功や深呼吸の実践
気功や深呼吸は、体内の気の流れを調節し、精神的なバランスを保つために役立ちます。
毎日数分間、静かな環境で深呼吸を行うだけで、心の平穏を取り戻し、5月病に伴う不安やストレスを軽減できます。
これらのセルフケアは、5月病の症状を和らげるだけでなく、心身の健康維持に役立つため日常的な実践をおすすめします。
まとめ:5月病を乗り越える鍼灸治療
ゴールデンウィークの連休を開けると、気持ちの切り替えができずに不調を感じる「5月病」の症状で悩む方が多くいらっしゃいます。
5月病は、特定の病気ではありませんが、気分が落ち込み生活や仕事の質を低下させるため社会問題になっています。
そんな、5月病の改善に「リラクゼーション効果も期待できる鍼灸治療」が注目を集めるようになりました。
当院では、痛みやダウンタイムが少ない散鍼(さんしん)と呼ばれる特殊な手技を採用しており、鍼治療が初めてのお客様にも安心して施術を受けて頂けます。
「来た時よりも元気になった」と言っていただけるように、誠心誠意の対応を心がけており、症状に合わせた施術を行っております。
「5月病の憂うつな気持ちから解放されたい」とお悩みの方は、ぜひ当院に一度ご相談ください。
南風鍼灸院 院長 岩永将弥