【消化機能の不調を改善する】鍼灸治療- 食欲の秋を楽しもう!
- コラム
こんにちは。
南風鍼灸院 院長の岩永です。
日が早く暮れるようになり、夜空に輝く月を眺めると、秋の季節を感じるようになりました。
秋と言えば、多くの人が連想するのが「食欲の秋」。
日本各地で次々と収穫される新鮮な食材が、私たちの食卓を彩ってくれます。
しかし、そんな「食欲の秋」を楽しむ一方で、食欲が低下したり、消化機能に不調を感じる方も少なくありません。
もし普段の食事に違和感を感じるようでしたら、それは「消化機能が低下するサイン」かもしれません。
そんなときにおすすめしたいのが、「鍼灸治療」です。
最近では、身体の調子を整える習慣としても、鍼灸治療が多くの方に取り入れられるようになりました。
この記事では、
- 消化機能の不調サイン
- 消化機能が不調になる原因と対策
- 消化機能が改善する「鍼灸治療」とは
について詳しく解説していきます。
「食欲の秋を楽しみたい」、「胃腸の調子を整えたい」とお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。
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【筆者プロフィール】
院長 岩永 将弥 取得免許:国家資格 はり師免許 / きゅう師免許
役職:福岡県 鍼灸マッサージ師会理事 等
5年間、高知県で鍼灸師として修行。2013年3月 福岡市で南風(まぜ)鍼灸院を開院。
開院より10年、毎月 200名の方に施術頂ける鍼灸院になりました!
「来た時よりも笑顔に」をテーマに、来院された方が心身ともに元気になって頂きたいとの強い思いで施術しています。
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目次
消化機能の不調サイン
食欲の秋、「美味しいものがたくさんあるのに食欲がわかない」、その背景には消化機能が低下する予兆かもしれません。
消化機能の不調を感じるサインには以下のようなものがあります。
- 食欲不振
- 胃・腸の不快感
- 胃もたれや胃の重苦しさ
- 身体の疲れやだるさ
- 吐き気や嘔吐
- 下痢や便秘などの不規則な便通
これらのサインを感じたら、早めの対応が重要です。専門の病院を受診し、適切なケアを受けることをおすすめします。
消化機能の不調の原因と対策
消化機能の不調には、様々な原因が考えられます。
特に懸念すべき原因とその対策について解説していきます。
不規則な生活リズム
・原因
食事や睡眠の時間が不規則になっている。
不規則な生活リズムは自律神経のバランスを乱し、消化機能を低下させることがある。
・対策
食事や睡眠時間を一定に保ち、規則正しい生活リズムにする。
栄養の偏った食事
・原因
高カロリー・高脂質な食事や外食、コンビニ食が中心の生活になっている。
栄養バランスが崩れて、身体の様々な不調を引き起こす。
・対策
野菜や発酵食品を取り入れ、バランスの良い食事を摂る。
運動不足
・原因
運動不足により筋肉や腸の動きが減少する。
筋肉の減少は、身体の代謝を低下させて、食欲の低下を引き起こす。
・対策
散歩や軽い運動などを日常的に取り入れる。
過度な精神的ストレス
・原因
職場や家庭での長期にわたる精神的なストレスにさらされている。
ストレスにより、胃や腸などの消化器官に負担がかかり、消化機能を低下させる要因となる。
・対策
趣味や十分な休息をとり、ストレスを解消するようにする。
過度な飲酒・喫煙
・原因
過度な飲酒、喫煙をする。
胃や腸に過度な負担がかかり、消化機能の低下を引き起こす。
・対策
適度な飲酒・喫煙を心がける。
これらの原因により消化機能の不調が続く場合には、まず専門の病院への受診を推奨しています。
しかし、病院での治療や生活習慣の見直しだけでは、症状が改善されにくいと感じる方も少なくありません。
そんな方におすすめしたいのが、自身の自然治癒力を高める「鍼灸治療」です。
次の項目では、「鍼灸治療が消化機能の改善にどのように効果的なのか」について詳しく解説していきます。
消化機能を改善する「鍼灸治療」
鍼灸治療は、中国の伝統医学であり、人体の気の流れ(経絡:けいらく)を整えることにより、身体の自然治癒力を高め、さまざまな疾患や不調を改善していきます。
当院では、一般的な鍼治療とは異なり、「散鍼(さんしん)」という独自の施術法を採用しています。
「散鍼」は、痛みを感じづらく、赤みや内出血などのリスクが軽減される技法で、鍼治療が初めての方にもおすすめです。
この技法では、一方の手で鍼を持ちながら、もう一方の手で特定の部位を刺激し、マッサージのような手技を取り入れます。
鍼灸治療の主な効果
鍼灸治療では、体内エネルギーの流れを整えることで様々な効果が期待でき、消化器系の動きを正常に導いていきます。
代表的な鍼灸治療の効果について、解説していきます。
◆自律神経の調整
鍼灸治療は体内のエネルギーの流れを整え、自律神経のバランスを整える効果があります。
これにより、消化器系の動きが正常化し、胃や腸の機能が向上します。
◆血行の促進
鍼や灸の施術により、血行が良くなることで、消化器官への栄養や酸素の供給が向上し、消化機能が活性化します。
◆筋肉の緊張の緩和
胃や腸周りの筋肉の緊張を緩和し、腹痛や膨満感のような症状が改善されることが期待できます。
◆リラックス効果
精神的なストレスや緊張を和らげるリラックス効果があります。
このリラックス効果により、胃や腸にかかるストレスが解消して、消化機能の正常化が促進されます。
これらの効果によって、消化機能の不調を改善し、生活の質を向上させるサポートをしていきます。
以下に、当院での鍼灸治療の具体的な流れを解説していきます。
鍼灸治療の施術内容
① 問診・脈診・腹診
最初に、現在の健康状態や症状についての問診を行います。
その後、脈やお腹の触診を通じて体の状態や経絡の流れを詳しく把握します。
② 施術方法の選定
問診や診察の結果をもとに、最も適切な施術方法(証:しょう)を選択します。
③ 鍼灸治療
選定された施術方法(証)に基づき、経絡のバランスを整えるための鍼灸治療を実施します。
消化機能の不調に効く主なツボ
胃や腸などの消化機能の不調に効果があるとされるツボをいくつかご紹介します。
これらのツボは、経絡の流れを整え、消化器系の機能を高める効果が期待できます。
◆中脘 (ちゅうかん)
ツボの位置:みぞおちとへその中間の部分
効果:内臓の機能を活性化し、胃腸疲れや身体のだるさに効果がある
◆天枢(てんすう)
ツボの位置:へそから横に指三本分移動した部分にある少し硬い箇所
効果:便秘や腹部膨満感に効果がある
◆内関(ないかん)
ツボの位置:手首の横皺から、親指二本分上にある部分
効果:吐き気や胃腸症状、乗り物酔いやつわりにも効果がある
◆足三里(あしさんり)
ツボの位置:ひざ下のすねの部分から、外側に指二本分移動した部分
効果:消化不良や胃腸の疲れに効果がある
◆梁丘(りょうきゅう)
ツボの位置:ひざのお皿の上部から、親指二本分上に移動し、太ももの骨の外側にある部分
効果:急な腹痛や下痢などに効果がある
これらのツボに鍼やお灸を用いた施術を行うことで、消化機能の低下を改善していきます。
鍼灸治療で消化機能を整えて食欲の秋を楽しもう!
夏の終わりから秋への気候の変わり目には、身体は予想以上のストレスを受けやすいものです。
消化機能が乱れると回復に時間がかかることがあるため、不調のサインを感じた際には、鍼灸治療を検討してみてください。
当院の鍼治療は、「散鍼(さんしん)」と呼ばれる「痛みや内出血などのダウンタイムが少ない」のが特徴です。
そのため、鍼治療が初めてという方には特におすすめしています。
当院では、「来た時よりも元気になったよ」と言っていただけるように、誠心誠意の対応を心がけております。
「最近、食欲があまりない」といった消化機能の不調サインを感じている方は、ぜひ当院に一度ご相談ください。
南風鍼灸院 院長 岩永将弥