【自律神経失調症】薬を飲まないで治療ができる 鍼灸治療とは?
- コラム
こんにちは
南風鍼灸院 院長の岩永です。
この記事は、このような悩みのある方に向けて書いています。
✔ 慢性的に頭痛やめまいがする方
✔ 最近すっきり眠れていない方
✔ 不安な気持ちや焦りが常にある方
これらの症状は、自律神経のバランスが乱れることによって起こる「自律神経失調症」かもしれません。
自律神経失調症は、ニュースでもよく目にしますが、ストレス過多な世の中では多くの日本人が悩んでいる病のひとつです。
自律神経失調症の原因は、食生活の乱れやストレス過多など多岐にわたるため特定が難しく、治療する方法も様々です。
最近、「自律神経失調症の治療に薬を服用しない鍼灸治療が期待されていること」を知っていますか?
この記事では、自律神経失調症と鍼灸治療について解説していきます。
自律神経の乱れや体調の不安を感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
—————————————————————————————————————————————————————————————
筆者プロフィール
院長 岩永 将弥 取得免許:国家資格 はり師免許 / きゅう師免許
役職:福岡県 鍼灸マッサージ師会理事 等
5年間、高知県で鍼灸師として修行。2013年3月 福岡市で南風(まぜ)鍼灸院を開院。
開院より10年、毎月 200名の方に施術頂ける鍼灸院になりました!
「来た時よりも笑顔に」をテーマに、来院された方が心身ともに元気になって頂きたいとの強い思いで施術しています。
—————————————————————————————————————————————————————————————
目次
自律神経失調症とは
人体には自律神経と呼ばれる、身体の様々な機能(呼吸や心拍など)を自動的にコントロールする神経系があります。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つから構成されており、交感神経は身体を興奮状態にし、副交感神経は身体をリラックス状態にする役割があります。
ストレスや不規則な生活習慣などによって、自律神経のバランスが崩れると「自律神経失調症」という症状が引き起こされることがあります。
自律神経失調症の症状
自律神経失調症の症状は、精神的な症状と身体的な症状に分けられます。
精神的な症状
- 憂うつ感
- 不安感
- 落ち込み
- 何もやる気がでない
- 焦り など
身体的な症状
- 頭痛
- めまい
- 動悸
- 息切れ
- 不眠
- 疲れやすさ
- 食欲不振 など
上記のような症状は、同時に複数が重なって自覚することもあり得ます。もし症状を自覚し始めているなら、早めに原因を特定して改善することが重要です。
自律神経失調症の原因
自律神経失調所の原因は様々な要因が考えられています。
代表的な例として、
- 精神的ストレス
- 食生活の乱れ
- 睡眠不足
- 過度な運動
などがあげられます。
現代社会では、これらの生活習慣や行動を見直すことが難しい人も多く、発症リスクが高まっています。
自律神経失調症の症状や原因は多岐にわたり複雑なため、「自分が自律神経失調症かもしれない」と不安に感じた場合は、精神科の病院で受診をおすすめします。重症化すると治療に多くの時間を要することがあるため早めの受診が重要です。
自律神経失調症の治療
「自律神経失調症」の治療法として、
- 薬物療法:抗うつ薬や抗不安薬などの薬を服用して症状緩和を促す
- 生活習慣の改善:食生活の改善、十分な睡眠、適度な運動などを行う
- ストレス解消:ストレスがない環境に身を置く、好きな趣味を行う
などが挙げられます。
精神科では、患者さんの様々な症状や原因に合わせて、上記のような薬の服用や生活環境改善によって治療していきます。
しかし、治療の効果は個人差があり、なかなか改善されないという方もいらっしゃいます。
そこで最近では、東洋医学の「鍼灸治療」が注目されるようになりました。
鍼灸治療は、「副作用が少なく」、「身体の自然治癒力を向上させて自律神経のバランスを整えていく」治療法のひとつです。
西洋医学である「薬物療法などの治療で症状が改善されない」とお悩みの方は、鍼灸院の受診を検討するのも選択肢のひとつです。
自律神経失調症に効果のある鍼灸治療とは?
鍼灸治療とは、中国古来より用いられてきた鍼とお灸を使って、身体の経穴(ツボ)を刺激する治療法です。症状に合わせて様々なツボを刺激することで、体中の気の流れを整えて症状の改善をはじめ、体質改善や病気の予防を図っていきます。
当院では、一般的な鍼灸治療(刺鍼)と異なり、痛みや身体へのストレスが少ない「散鍼(さんしん)」と呼ばれる鍼治療を施術します。
「散鍼」とは、片手に鍼を持ち、逆の手でマッサージを行う技法で、鍼治療で気になる「痛み」や「施術後の内出血や腫れ」などがほとんどないのが特徴です。
私の師匠から高知県で5年間学んで体得した技法で、全国でも施術を受けられる鍼灸院は多くありません。
自律神経失調症に効果的な鍼灸治療の流れ
当院で行う鍼灸の施術内容を説明していきます。
施術の流れ
- 問診、脈診、腹診(触診)により身体の状態を把握します。
- 身体の状態に合わせて施術方法(証:しょう)を決定します。
- 身体のバランスを整える鍼灸治療を行います。
自律神経失調症に効果があるツボと施術
① 鎖骨上窩(さこつじょうか)の状態を把握
当院でははじめに、鎖骨上方の窪みに位置する「鎖骨上窩(さこつじょうか)」を触診します。
鎖骨上窩は、東洋医学では体内のエネルギーの流れ(経絡:けいらく)、西洋医学ではリンパが流れる非常に重要な部位とされています。
「鎖骨上窩(さこつじょうか)」周辺には、
□ツボ:缺盆穴(けつぼんけつ)
位置:鎖骨上のくぼみの中心に位置
効果:肩こり、頭痛、目の疲れなどに効果が期待できる
□ツボ:中府(ちゅうふ)
位置:左鎖骨の外端下のくぼみから指の幅一本分下へ降りた位置
効果:肺の気が集まるところとされ、呼吸の機能を高める効果が期待できる
② 状態に合わせた鍼治療「散鍼」の施術
触診で把握した状態に合わせて「散鍼」の施術を行います。
鍼治療「散鍼」の施術では、お客様に横向き(側臥位:そくがい)の状態になっていただき、上記の2つのツボを中心に施術していきます。
慢性化した左右の鎖骨上力の緊張を緩めることで、自律神経のバランスを整えていきます。
さらに、耳の裏側の翳風(えいふう)と呼ばれるツボを散鍼で施術していきます。
コチラのツボを刺激するだけで、心に落ち着きを感じていただけます。
□ツボ:翳風(えいふう)
位置:耳をたたんで折れた裏側の位置
効果:全身の気の流れや血流の改善。頭痛、肩こり、顔のむくみなどに効果が期待できる
上記のほかにも、身体全体の気の流れを整えるツボへ「散鍼」することで自律神経を整える治療を行っていきます。
自宅での療養のすすめ
自律神経のバランスの乱れを改善するためには、一定の期間が必要になります。
そこで、自宅でもできる療養として、食生活の改善や睡眠不足を解消するなどに加えて、以下の行動を実践してみてください。
・お風呂などでツボを刺激する
お風呂の時間などリラックスした環境で、鎖骨上力のツボを息を吐きながら、ゆっくり指で押してあげてください。
指で刺激するだけでも効果が期待できます。
・太陽光を浴びて体内のリズムを整える
太陽光の陽の作用は、体内の生活リズムを整える働きがあります。
自律神経失調症の方は、自律神経のバランスが乱れている状態にあるため、朝起きてからカーテンを開けることでバランスを整えることが重要です。
まとめ
人生において、心と身体の健康ほど大切なことはありません。大切な健康を失ってしまう現代病のひとつが、今回ご紹介した「自律神経失調症」です。
鍼灸治療では、人体の気の流れを整えることで、体質改善や病気の予防を図ることができます。西洋医学とは異なり、薬に頼る治療ではないため、身体への副作用が少ないことも魅力のひとつです。
当院では、お客様が「来た時よりも元気に」をコンセプトに、誠心誠意の施術をさせていただき、多くのお客様から喜びの声を頂いております。
「少し体調が悪いかも」、「最近、元気が出ない」など不調を感じているなら、ぜひ当院にご相談ください。
南風鍼灸院 岩永 将弥